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皆で交流したい。悩んでいるのは自分一人だと思い込んでしまうから

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―この先どんな風になればいいなと思っていますか。

 

豪さん:小学校に通えるなら、戻れるなら戻ってほしいですね。

 

今の担任の先生なら学校に戻れるかな?と思っています。同じ学年で仲良しなのは保育園から一緒に遊んだ一人のお友達だけなので、どうなるかわからないけれど。

 

いつもは学校の様子を遠巻きにながめているだけなのに、この前学校の遠足に行ったのはびっくりしました。

 

―僕たちも驚きました。もしかしたらいつか学校に戻れる日が来るかもしれないですね。

 

豪さん:最近は娘がスクール水着を気に入って着ています。

 

学校に戻るために買ったものですが、「学校行きや!」とは言っていません。

 

でも杏子が学校へ放課後遊びに行くか、と娘に言ってくれているようです。

 

私は娘からライバルだと思われているようで、教え導く存在ではないので、僕が言うより杏子から言ってくれる方が良いですね。

 

学校からはいつでも来てください。と声をかけてもらっています。

 

フリースクールから帰ったら、放課後に仲の良いお友達と遊んでいます。

 

―ラシーナで経験してほしいことはありますか?

 

豪さん:夏合宿に行ってほしいです。体験の幅が増えると「やってみようかな。」と次につながると思うので。旅はハプニングがつきものだし。

 

あと両親の実家である島根に行ってほしいなと思っています。島根を好きになって欲しいですね。

 

―子育てで一番大切にしていることは何ですか?

 

豪さん:正月にNHKで「プロフェッショナル」という番組をみんなで見ていて、くまモンが大事にしていることは「いつもそばにいる。」でした。

 

ぼくは、いつもはいないけど、親から教えたらなあかんと思っています。

 

理想は勝手に育っているのが良いですね。

 

サドベリーもそうだけど、自分から勉強しないといけないと思います。

 

だから娘にはもうちょっとサポートしてもらえる環境が欲しいです。

 

何か言ったときに反応する人がいたほうが、考えるきっかけになると思います。

 

 

―不登校で悩んでいる方に伝えたい事はありますか?

 

豪さん:NHK教育ばかりみているのですが、最近面白かったのは、世界の哲学者に人生相談するコーナーです。

 

偉人ハンナアレント(哲学者)がお母さんの相談にのるというものです。 お母さんの悩みは「PTAをやるのがしんどい。 自分の悩みは個人的に思える。」というものでした。

 

ナチスの思想が広がったのは、人々がバラバラになったからだと言われています。

 

公共空間が失われ人々の交流が途絶えたことで、悩んでいるのは自分一人だけだと思いこんでしまうから、偉い人がこうだと言ったらそうなってしまう。

 

でも今は交流できる時代。

 

娘の学校が娘と合わないだけじゃない。教育そのものが型にはめるものではないかと思います。

 

そのことについてみんなで交流したいと思っています。

僕たちに出来るのは語り合いの場を作ることです。

 

「あんたのわがままやろ」という部分もあるかもしれないけれど。先生の指導に問題があると教育家の人は言うかもしれないけれど。

 

もっと交流があれば制度なりそういう問題も変えていけるのではないかと思います。

​ー豪さん、インタビューを受けて頂きありがとうございました。

抱える悩みは人それぞれだからこそ、悩んでいるのは自分だけのように感じてしまうのかもしれません。
 

どんな悩みもいつか自分のことになるかもしれないという意識をお互いに持つことが出来れば、気持ちが打ち明けやすい交流の場が生まれるような気がします。

​豪さんが娘さんの不登校を経て弟さんの気持ちに寄り添えたように、時間をかけて子どもたち、保護者の方、学校の先生それぞれの課題や悩みを共有できる機会を作っていきたいですね。

志塾フリースクールラシーナではポピーの会という不登校のお子さんをもつ保護者の方が集まる自助会を開催しています。

​興味のある方は是非参加してくださいね。

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